あっという間に6月です。近くの農産物直売所で地元産の新鮮な野菜が手に入るようになり、家庭菜園のハーブ類も育っています。毎日の朝食づくりが楽しみです。
【写真】6月4日の朝食。ライ麦パン(札幌グランドホテル)、トラピストバター、カフォ・オ・レ、ドライフルーツ入りヨーグルト、野菜サラダ(バルサミコ酢)、オムレツ(具は夕食の残りの野菜炒め、ケチャップは江別市の農家産)、ミートローフ。ヨーグルトと牛乳はセコマの豊富町産。コーヒー豆はノースライブコーヒー(野幌駅前)。
6月は、多くの企業にとって、決算取締役会、株主総会のシーズンです。新聞の経済面では決算状況が掲載されています。道新文化事業社の前期(2020年度)決算は感染症の影響により減収減益でしたが、今回は増収増益となりました。逆境の中で社員がそれなりの成果を出した結果です。それでもコロナ前と比較すると売上高は7割程度にとどまっています。当社の場合は会社全体の売上高に対して主催事業のチケット収入が占める割合が高く、「入場者数」が経営情報につながります。
先日、トリエンナーレ形式で開催してきた瀬戸内芸術祭春会期の岡山県会場の入場者が発表されました。前回の2019年と比べると3割減とのことです。島が多い香川県の会場を含めると4割減だったと報道されています。
雪解け後、北海道新聞本社(中央区大通西3丁目)1階の道新プレイガイド店舗の来客者が増えてきました。昨年まで中止していた公演が再開してきたことも一因ですが、コロナ前の状況に戻るのはしばらく時間がかかりそうです。それでもプレイガイドのカウンター前にお客様が並び、それが途切れない時間が増えています。近くには札幌市民交流プラザ(北1条西1丁目)2階チケットセンターがあります。チケットセンターの向いには様々なイベントのチラシを置いているコーナーもありますので、こちらもご利用していただきたいと思います。
20年2月下旬から半年間は一切の主催事業は開催できませんでした。その間、社員は中止や延期に伴う会場調整、連絡業務、チケット払い戻しなど諸々の業務に追われていました。感染予防対策として、テレワークや休業を実施し、出勤率を下げました。
9月頃から主催事業を再開しましたが、感染者の増減や度重なる緊急事態宣言などにより、入場者数の上限などの規制もあり、チケットのキャンセルが相次いだ時期もあります。それでも、社員の感染により、公演を中止することはありませんでした。
さて、当社はミュージカル『ミス・サイゴン』(10月7~10日、札幌文化芸術劇場 hitaru、6回公演)を北海道新聞社、北海道文化放送、道新スポーツ、エフエム北海道とともに主催します。
『ミス・サイゴン』は最初の予定では20年7月の上演で、チケットもその半年前にはほぼ完売しました。2月に入り、道内で感染者が発生し始めた頃、感染症は夏には収まるのではないかと思っていました。その後、公演に向けて大量のマスクや検温器、消毒液を入手しました。しかし、コロナ感染症のさらなる拡大によって、札幌を含めて全国ツアーが中止となりました。初夏の札幌で舞台に立つために研鑽に励んできた出演者をはじめ、演奏者や舞台関係者、そして何よりもチケットを購入されたお客様は本当に残念な気持ちだったことでしょう。
先月25日抽選先行エントリー(道新プレイガイド会員・市民交流プラザメンバーズ対象)が始まりました。エントリー期間は6月15日までです。まさに3年がかりで実現するミュージカル『ミス・サイゴン』、今年秋の注目公演を皆さまとhitaruで「感動」を分かち合いたいと思います。
コロナ以降、ライブに行くことを控え、オンラインでエンターテインメントを楽しむ方が増えたことも事実です。しかし、同じ空間で、同じ時間にステージを観て、様々な人たちと一緒に感動を共有する。時が経ってもその感動が心の中に残っている。そんなライブの醍醐味を大切にしたい。そのために、私たちは良質なステージを北海道で開催するために業務に励んでいます。
公演終演後、会場ロビーでお客様の様子を見るのが楽しみです。期待はずれだったという雰囲気の方を見ることも多々ありますが、表情や動作を通して、感動が伝わることは非常にうれしいことです。社員たちも同様です。苦労して準備し、緊張の中で運営を務めた社員たちにとって、感動する人がいることは、何よりの社内教育につながります。そして、これが当社で働く者たちの財産となるわけです。