収穫の季節、紅葉の季節、そして文化芸術の季節です。

札幌では、さまざまな文化芸術イベントが催されています。感染症の影響は当面続きますが、感染予報対策を講じている美術館やホールで、芸術の秋を楽しんでもらいたいと思います。

紅葉151103DSC_2911

【写真】札幌市清田区平岡の紅葉(2015年11月3日撮影)


さて、前回のブログで、ファクト・チェックのため、ホームページを検索していた際、「優良ホール100選」を知りました。一般社団法人日本音響家協会のホームページで公開されています。同ホームページには「日本音響家協会は日本劇場技術者連盟と共同で、優良なホールを
100選んで称賛することにしています。優秀なスタッフのいる公共ホールを称え、公表することで、やがては全国の公共ホールが一般市民から愛されるようになることを願って実施している制度」とあります。使いやすい、居心地の良い、創造意欲が湧く、良い仕事ができるのが優良ホールの選定ポイントのようです。
特筆すべきことは北海道から14のホールが選ばれていることです。都道府県別でトップです。ちなみに2位大阪府(9ホール)、3位富山県(7ホール)、4位東京都、兵庫県(6ホール)の順位となっています。東北6県は中新田バッハホール(宮城県加美町)の1ホール、札幌市とよく比較される福岡市は福岡市民会館のみとなっています。北海道の14ホールは以下の通りです。(ホームページ掲載順)

 

浦河町総合文化会館

旭川市大雪クリスタルホール

だて歴史の杜カルチャーセンター(伊達市)

札幌市教育文化会館※

あさひサンライズホール(士別市)

札幌サンプラザホール※

札幌コンサートホールKitara

北広島市芸術文化ホール(花ホール)

斜里町公民館ゆめホール知床

札幌市生涯学習総合センターちえりあ※

音更町文化センター

帯広市民文化ホール

まなみーる岩見沢市民会館・文化センター※

札幌文化芸術劇場hitaru

※を記した7件は札幌駅から公共交通機関と徒歩で45分以内の範囲にあるホール。

花ホールDSC_2232

【写真】北広島市芸術文化ホール(花ホール)。図書館との複合施設で、JR北広島駅東口に面している。「もの派」を代表する関根信夫の彫刻が屋外に設置されている。

 

また、個人の方が制作しているホームページと推測しますが、「後世に残したい真の"銘コンサートホール"74選 『建築音響工学総覧』」というページがあります。北海道からは、前述したKitaraとサンプラザホール、hitaruに加え、カナモトホール(札幌市民ホール)と奈井江町文化ホール(コンチェルトホール)の5ホールが選ばれています。

 

ほかにも全国のホールのランキングや選定を行っている団体や個人があるかもしれません。様々な評価方法があると思います。前述した優良ホール100選以外でも、使いやすい、臨場感がある、スタッフが有能だと思うホールがあります。今後、私たちは様々なホールで、会場スタッフとコミュニケーションを深めながら、より良い公演を道民の皆さまに提供していきます。

 

北海道で14の優良ホールが選ばれていることは今まで知りませんでした。これらのホールや他の文化施設を地域活性化のために、役立てることができないかと考えます。

札幌市民はもちろん他の地域の道民にhitaruやkitaraで生の演奏、舞台を見てもらいたい。アウトレットパークでの買物の前後でもかまいせんが、公演を体験してほしいと思います。同時に札幌市内・近郊の人たちが、道内の各地域を旅行して文化芸術を楽しむことができないだろうか。優良ホール以外にも映画館、美術館、書店など地域でがんばっている人が携わっている施設は少なくありません。そうした施設を軸に小旅行をすることで、楽しみながら、文化芸術に触れ、地域活性化に貢献するということです。ひとつの目的だとなかなか足が向かないので、グルメ、温泉、スポーツなどのプログラムを組みながら、文化施設を回り、文化芸術を体験することです。文化ツーリズムの1つの方法です。団体ツアーでなく、1人で、または家族や知人と少人数で気軽に道内の地域をまわることです。例をあげます。

 

・あさひサンライズホールで演劇を見て、士別でサフォーク羊肉を堪能する。

・奈井江コンチェルトホールで室内楽を見て、帰りに美唄焼鳥を食べる。

・富良野で日中はスキー、1泊して、夜はふらの演劇工房で公演を見る。

・三省堂・留萌ブックセンターで本を買い、井原水産直売所で海産物を購入する。

・浦河町の大黒座で映画鑑賞、うらかわ優駿ビレッジアエルで乗馬体験をする。

・帯広駅前でレンタサイクルを借り、道立帯広美術館で「水木しげる 魂の漫画展」を見る。さらに中札内美術村に行く。

大黒座はすでに道新観光がツアーを行っています。奈井江コンチェルトホールでは11月28日に世界最小の管弦楽団Ensemble VITAのコンサートが予定されています。東北地方だと、世界遺産平泉(岩手県)を観光し、一関市の伝説的ジャズ喫茶ベイシーでコーヒーを飲む。演劇がさかんな盛岡市の小劇場に寄り、じゃじゃ麺を味わう。やまぎん県民ホール(2020年オープン)の山形交響楽団演奏会に行き、公演後地酒を飲むなどのツアーが考えられます。

おすすめは札幌交響楽団の地方公演です。札響ホームページに情報が掲載されています。私も何度か行きましたが、規模の小さいホールでの公演が多いので、オケを身近に感じます。北海道新聞社や公的機関などの支援により、入場料金がお手軽なのも魅力です。公演後、居酒屋のカウンターで楽団員に会えるかもしれません。私が行った演奏会で、心に残っているのは栗山町の体育館で行う札響ひなまつりコンサートと地元信金が主導している稚内市の定期演奏会です。栗山町だと歴史的建造物が並ぶ小林酒造に立ち寄ることを勧めます。


その地域でロケした映画をその街の映画館で見る〓函館・シネマアイリスでは、「草の響き」
(佐藤泰志原作、東出昌大主演)が上映中です。アーティストのふるさとで公演を見る。鹿部町の飲食店でファイターズ伊藤投手が登板する試合をテレビで見て、地元客と一緒に応援するといった展開もあります。以上の内容は私が体験したいことを列記しましたが、楽しいのは、その地域の人と共に感動し、公演後に街の飲食店で感想を語り合うことです。

 
小さなことかもしれませんが、札幌市の1割の人(20万人)が年に1回でもそのような文化ツアーを楽しめば、地域の活性化に貢献できます。地元に落ちるお金はけっして大きな額ではないかもしれませんが、その地域と人たちと文化体験することは、地域で文化芸術活動に携わっている人たちとって、励みになるはずです。道内の動きが道外からの観光客に波及できるような仕掛けも必要です。そして、車でなく、公共交通機関で車窓を眺めながら行くことが理想です。

Not Drive My Car / Ticket to Ride / Day Tripper /The End.  The Beatles

オンラインストア1DSC_2228

オンラインストア2DSC_2239
【写真】道新プレイガイドオンラインストアでは、都市やホールをキーワードにして公演を検索することができます。