松前藩家老・蠣崎波響の筆になるアイヌ肖像画の連作「夷酋列像」は「松前の宝」と称されてきました。長く行方不明だったその「宝」が、フランス東部のブザンソン美術館に眠っていたことが明らかになったのは1984年のことです。あまりの突然の出来事にナゾは深まるばかり …
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2021年01月
神父と列像を結ぶ点と線
江戸末期の日本とフランスを股にかけ、驚異の語学力を武器に聖職者として、通訳として活躍した神父メルメ・カション。前回、このメルメ神父の人生を振り返り、蠣崎波響の名画「夷酋列像」をフランスに持ち去ったのではないか…こんな推理をしてみました。函館山の麓に広がる …
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怪僧と呼ばれたメルメ神父
メルメ・カション。多くの人はこの神父の名前を初めて耳にすることでしょう。彼こそが、蠣崎波響の名画「夷酋列像」を松前からフランス東部のブザンソンに運び去ったのでは…。わたしが勝手に目を着けている人物です。メルメ神父は1859年から4年間、幕末の箱館に滞在し …
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波響とスタンダールを結ぶ糸
1週間ほどの年末年始の休暇をみなさんはどのように過ごされましたか。静かに穏やかに。コロナウィルスの感染拡大が収まらず、日常生活の「行動変容」を迫られているわたしたちにとって、かつて経験したことのない、重苦しい年の幕開けとなりました。もし、「コロナの恵み」 …
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