その絵は、縦1m97㎝、横2m49㎝。パブロ・ピカソが16歳の時に描きました。タイトルは「科学と慈愛」。 いまわたしたちは、バルセロナの旧市街ゴチック地区にあるピカソ美術館にいます。700年ほど前に建てられた城を5つ繋ぎ合わせ、ピカソの若き作品を中心に展示することだ …
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2019年10月
父に絵筆を折らせた才能
若い人と話をする中で、口癖のようになってしまった「バルセロナへ行きなさい」。では、このまちに行く目的は? かの有名なガウディのサグラダ・ファミリア教会を見学するためでも、熱狂的なサッカーを観戦するためでもありません。若き日のパブロ・ピカソに出会うため。こ …
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バルセロナへ行く その訳は?
年を重ねるにつれ、自分がまだ10代、20代のころの情熱のほとばしりのようなものが懐かしく思い起こされることがあります。将来の道を、自らの意志で切り開こうとするそのエネルギーには、まだ見ぬ未来への漠然とした不安に打ち勝つ、怖れを知らない勢いがあったように思 …
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レミゼは巡りめぐって…
「レ・ミゼラブル」の著者ビクトル・ユゴーが1821年、幼馴染みのアデール・フーシェと結婚式を挙げたのはパリ・カルチェラタンに近いサンシュルピス教会だったーー。ユゴーの女性遍歴を紹介する中で、こんな話に触れたのを覚えていますか。 フランスのジャック・シ …
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女狂い されどユゴー
前々回、フランスは男女の関係に極めて寛容な愛の国、仮にスキャンダルが発覚したとしても、私事であれば「それがどうしたの?」で済まされる。こんなことを書きました。 それではモラルはどこにあるのかと疑問に思う方も多いでしょう。もちろん、フランスは法治国家。レ・ …
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