2017年01月

君の名は

昨年2016年の国内の映画興行収入が過去最高の2355億円に上ったそうです(1月25日北海道新聞朝刊)。アニメ「君の名は。」のヒットが大きかった、と解説されています。

 一方、同じ日の道新には、アメリカのアカデミー賞候補作発表のニュースも載っています。興行成績では褒められた「君の」は、こちらの候補からは外れ、明暗を描きました。

 

 ちょっと遡ると、国内のネット上でも論争が起こっていました。伝統ある日本の「キネマ旬報(キネ旬)」の年間上映作ベスト10のランキングに「君の」が入らなかったからです(http://www.kinenote.com/main/kinejun_best10/japan.aspx)。

 

 キネ旬の日本映画1位になったのは「この世界の片隅に」でした。「君の」ファンからこの決定に激しい反応が起こりました。

 ここで映画の作品論には入りません。面白いと思ったのは、2つの映画の狙いや表現手法の違いが、ファンをもくっきりと分けているように見受けられることです。

 

 週刊誌にはこんな分析も登場しました。

「(非難は)内容を論じるのではなく、共感しない者への悪罵と攻撃を並べ立てる話法が目につく」「(「君の」ファンと「この世界」ファンとでは)たぶん感動する回路が違うのだ」(サンデー毎日129日号「トランプはシン・ゴジラである!」)

娯楽性を追求した「君の」と、濃やかに庶民の生活を描いた「この世界」。優劣を付けられるものではないでしょうが、政治の世界で今はやりの「ポピュリズム」論争を思わせる対立が起きたことは、何やら示唆的です。

 

さて、粗野としか言いようのない言動を繰り返す米国の最高指導者が、矢継ぎ早に政策を実行に移し始めました。それに拍手を送る国民ももちろん多い。
 

しかし、ヨーロッパ映画に比べ、その単純明快さに辟易とすることさえあるハリウッド映画の国で、権力者に対する抗議が粘り強く繰り広げられていることには希望も感じます。

顔見せ

コンビニで飲料を買うとしましょう。冷蔵ケースの前でお目当てのボトルを探します。

 それが奥の方や最下段に置かれていたら。手の届きやすいボトルで妥協する人もいるかもしれません。

 売れ行きにも影響する商品の並べ方。「フェイシング」というそうです。直訳すれば「顔(フェイス)見せ」でしょうか。

 どの店も、買いやすさを目指して、何をどこに並べるか知恵を絞っています。コーナーの配置が決まったら、今度はその中で各メーカーの陣取り合戦です。狭いところに多くのアイテムが並ぶコンビニの飲料ケースは、最大の激戦地だと聞いたことがあります。

 扉の開け口の前、腰から目の高さまでが特等席。力の弱いメーカーは、客の手の届きにくい奥の方に回されてしまうのだとか。

 それを知って店内をながめると、陳列棚はスポーツ大会の表彰台のようでもあります。

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 「モノ」ではなく「体験」を売るわたしども道新文化事業社では、道新プレイガイドのホームページも大切な陳列棚。競争関係にある商品を並べて選択してもらうわけではありませんが、選びやすいようにフェイシングを工夫しているつもりです。
 

お目当ての公演が決まっていれば、それほど広い棚ではないので、取り出しにくいということはないでしょう。

そうではなく「何か面白そうなイベントはないか」とふらりと来られた方にもアピールするものになっているか、自問します。
 

動画や大きな写真で紹介しているのはわたしたちのお薦め。まずは検討の対象にしていただきたい。

その他もとても便利な配列です、と言いたいところですが、自信はなかなか持てません。
 

開き直って宣伝させていただくなら、頻繁に訪問してページに慣れる、メルマガに登録してこちらからの情報を受け取る、などは確実な方法とお薦めできます。

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公演の力

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遠方から片道3時間以上かけて公演に通ってくださるご婦人がいます。その人はちょっと変わっているように見うけられました。
 

公演会場では、パンフレットをお配りしたり、記念のプログラムや物品販売コーナーを設けたりしていますが、「わたし、そういうの要らないの。残してもしようがないし」とまったく関心を示されなかったのです。

 「思い出を残しておきたい」「出演者と一時でも触れ合った証拠を持っていたい」と思うのは自然なことでしょう。彼女がそうでなかったのは、大げさに言えば、自分の人生に対する執着のなさの現れのようでした。
 

 失礼な推理をしたのには理由があります。この女性はご主人と家業に従事されていましたが、数年前にご主人は急死。以来、残された仕事を従業員の方たちと守っておられるとうかがったのです。
 

 ご主人を亡くされた痛手の深さが背景にあるのではないか。勝手にそんなことを案じていたのでした。
 

 その彼女が、あるコンサートをきっかけに変わりました。出演者のCDを購入され、終演後のサインの列に並び、目を輝かせて帰っていかれた。それ以降、別の公演でも同じ姿をしばしば拝見することになります。

再び大げさに言えば、人生観を一変させる力のあるステージに、彼女はあの夜、巡り会えたということでしょう。

逆に言うと、私たちはそんな機会を提供してさしあげることができた、と自賛したい気持ちを抑えられません。たった一人であっても、そこまで満足していただければ、主催者冥利に尽きるというものです。
 

私たちは多くの公演で、パンフレットとともにアンケート用紙もお配りしています。次の企画に生かすことが最大の狙いですが、ひとりひとりのお客様の人生に喜びを与えられたことを、回答から想像してみたい、そんな思いもあるのです。

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画像はイメージです。

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