顔見せ

コンビニで飲料を買うとしましょう。冷蔵ケースの前でお目当てのボトルを探します。

 それが奥の方や最下段に置かれていたら。手の届きやすいボトルで妥協する人もいるかもしれません。

 売れ行きにも影響する商品の並べ方。「フェイシング」というそうです。直訳すれば「顔(フェイス)見せ」でしょうか。

 どの店も、買いやすさを目指して、何をどこに並べるか知恵を絞っています。コーナーの配置が決まったら、今度はその中で各メーカーの陣取り合戦です。狭いところに多くのアイテムが並ぶコンビニの飲料ケースは、最大の激戦地だと聞いたことがあります。

 扉の開け口の前、腰から目の高さまでが特等席。力の弱いメーカーは、客の手の届きにくい奥の方に回されてしまうのだとか。

 それを知って店内をながめると、陳列棚はスポーツ大会の表彰台のようでもあります。

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 「モノ」ではなく「体験」を売るわたしども道新文化事業社では、道新プレイガイドのホームページも大切な陳列棚。競争関係にある商品を並べて選択してもらうわけではありませんが、選びやすいようにフェイシングを工夫しているつもりです。
 

お目当ての公演が決まっていれば、それほど広い棚ではないので、取り出しにくいということはないでしょう。

そうではなく「何か面白そうなイベントはないか」とふらりと来られた方にもアピールするものになっているか、自問します。
 

動画や大きな写真で紹介しているのはわたしたちのお薦め。まずは検討の対象にしていただきたい。

その他もとても便利な配列です、と言いたいところですが、自信はなかなか持てません。
 

開き直って宣伝させていただくなら、頻繁に訪問してページに慣れる、メルマガに登録してこちらからの情報を受け取る、などは確実な方法とお薦めできます。

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公演の力

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遠方から片道3時間以上かけて公演に通ってくださるご婦人がいます。その人はちょっと変わっているように見うけられました。
 

公演会場では、パンフレットをお配りしたり、記念のプログラムや物品販売コーナーを設けたりしていますが、「わたし、そういうの要らないの。残してもしようがないし」とまったく関心を示されなかったのです。

 「思い出を残しておきたい」「出演者と一時でも触れ合った証拠を持っていたい」と思うのは自然なことでしょう。彼女がそうでなかったのは、大げさに言えば、自分の人生に対する執着のなさの現れのようでした。
 

 失礼な推理をしたのには理由があります。この女性はご主人と家業に従事されていましたが、数年前にご主人は急死。以来、残された仕事を従業員の方たちと守っておられるとうかがったのです。
 

 ご主人を亡くされた痛手の深さが背景にあるのではないか。勝手にそんなことを案じていたのでした。
 

 その彼女が、あるコンサートをきっかけに変わりました。出演者のCDを購入され、終演後のサインの列に並び、目を輝かせて帰っていかれた。それ以降、別の公演でも同じ姿をしばしば拝見することになります。

再び大げさに言えば、人生観を一変させる力のあるステージに、彼女はあの夜、巡り会えたということでしょう。

逆に言うと、私たちはそんな機会を提供してさしあげることができた、と自賛したい気持ちを抑えられません。たった一人であっても、そこまで満足していただければ、主催者冥利に尽きるというものです。
 

私たちは多くの公演で、パンフレットとともにアンケート用紙もお配りしています。次の企画に生かすことが最大の狙いですが、ひとりひとりのお客様の人生に喜びを与えられたことを、回答から想像してみたい、そんな思いもあるのです。

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画像はイメージです。

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